田中圭一といえば、手塚治虫をはじめとする名だたる巨匠のパロディでエロ漫画を描く達人(けっこう好きなんですけど)なんですが、彼がまじめに(失礼)描いた、18人の「うつ(抜け)」にまつわるエピソード。
へえ、この人も、この人も。
答えが出されているわけではない。それぞれの人に、それぞれの抜け方があって、それぞれに対処法がある。
うつの当事者がうつの当事者にインタビューし、うつの当事者が編集した本なので、「あなただけじゃないよ」「待ってるよ」というメッセージがひしひしと伝わってくる。
うつトンネルの中にいる人や家族にとっては、ちょっと物足りないかもしれないけれど。
うつは誰にでも起きること。
いい本です。ぜひ。
(こ)