2024-09-01から1ヶ月間の記事一覧

松沢裕作『歴史学はこう考える』(ちくま新書)

まずは大河ドラマ「光る君へ」。彰子の出産、そして敦成親王五十日の儀が、まさに紫式部日記に描かれたとおりの姿で映像に!そして朝ドラ「虎に翼」。最後の最後まで面白かった!--- 阿部拓児『アケメネス朝ペルシア』(中公新書)で歴史学に関心が向いたと…

島沢優子『スポーツ毒親』(文藝春秋)

「虎に翼」が終わってしまいました。最終回の前日に袴田さんの無罪判決をぶつけてきた静岡地裁。法とは正義とは。自由とは平等とは。さらに今日は石破新総裁誕生、桂場のモデルとなった石田氏が立ち上げた日本会議の息のかかった党内極右を吹き飛ばした岸田…

川添 愛『言語学バーリ・トゥード Round 2』(東京大学出版会)

以前紹介した川添愛『言語学バーリ・トゥード』だが、なんと続編が出た。『言語学バーリ・トゥード Round 2』。 前作に引き続き、言語学者である著者が自由奔放に語りまくる。 例えば第4章「あるあるネタはなぜ人を笑顔にしがち♪なのか」。 「~がち」とい…

児玉博『堤清二 罪と業 最後の「告白」』

準備期間から当日まで連日35度を超える酷暑の中の文化祭・・・心身共に疲れました。 まずは体の回復。そして次に心の回復。頭の回復はそのあと。というわけで、ようやく順番が回ってきた読書の時間(心の頭を同時に回復!)。 パ・リーグぶっちぎりの最下位…

角田光代・山本淳子『いま読む「源氏物語」』(河出新書)/山本淳子『源氏物語の時代』(朝日選書)

映画「侍タイムスリッパー」(安田淳一監督)を見てきた。京都・太秦を舞台とする、現代にタイムスリップした侍の物語。たった1館からスタートしたにもかかわらず、この週末から全国100館以上で公開されることとなったという、奇跡のような自主製作映画…

五十嵐律人『嘘か真言か』(文藝春秋)

文化祭・・・青春だなぁ。 ---デビュー作『法廷遊戯』を当ブログで紹介した五十嵐律人さん。新刊は、なんと裁判官を主人公にしたミステリとのこと。ということで早速読んでみた。『嘘か真言(まこと)か』。 志波地方裁判所の刑事部に配属された若手裁判官・…

(今日から3日間、文化祭です。まったく時間の余裕がなく、今週はパスさせてください)

阿部拓児『アケメネス朝ペルシア』(中公新書)

古代ギリシアの歴史は、アケメネス朝ペルシアとの外交ないし戦争の歴史でもあった。そこで今度はペルシア側の歴史を知りたいと思い、読んでみた。阿部拓児『アケメネス朝ペルシア』。 副題に「史上初の世界帝国」とあるように、アジア・アフリカ・ヨーロッパ…

小島俊一『2028年街から書店が消える日』(プレジデント社)

2028年というのは、学校での電子教科書の導入が本格化する予定の年である。学校や図書館との取引が生命線となっている街の書店にとって、残された時間は短い。 出版社、取次、書店、それぞれに問題があって、法令あるいは商慣行が問題を固定化し、解決困難な…