2022-08-01から1ヶ月間の記事一覧

小池和子『カエサル―内戦の時代を駆けぬけた政治家』(岩波新書)

『内乱記』を読んだ勢いで、カエサルの生涯についてきちんと知りたいと思い、読んでみることに。小池和子『カエサル―内戦の時代を駆けぬけた政治家』。 岩波新書から出ているカエサルの評伝である。 塩野七生『ローマ人の物語』では情緒豊かに描かれた英雄・…

万城目学『あの子とQ』(新潮社)

本屋に行ったら、ポップな表紙に目が行った。 え、万城目さん・・・? そのままレジへ。 「目が覚めて、まぶたを持ち上げたら、そこに何かが浮かんでいた。」 主人公の弓子は高校生。17歳の誕生日を前に、両親から驚きの宣告をされる。正体を隠して暮らす日…

カエサル『内乱記』(高橋宏幸訳・岩波書店)

この夏の自分用課題図書。カエサル『内乱記』。 カエサルが自ら書き記した、ポンペイウスとのいわゆるローマ内戦の記録である。 『ガリア戦記』はかなり前に読了していたのだが、なかなかその続編に当たる『内乱記』には手が出なかった。そうこうしているう…

平山周吉『満洲国グランドホテル』(芸術新聞社)

先週紹介した『女三人のシベリア鉄道』には、1章だけ、満洲の旅が差し挟まっていた。韓国併合後は釜山に渡って朝鮮を抜け、南満洲鉄道、東清鉄道を経てシベリア鉄道に合流するという経路がよく利用された。著者の森まゆみ氏も、大連からハルビンまで特急列車…

西川靖二『韓非子』(角川ソフィア文庫)

9月に講談社学術文庫から『韓非子』の全現代語訳が出るらしい。これまで文庫本レベルで入手可能だったのは岩波文庫版の原文・訳注付き(全4巻)だけで、ハードルがちょっと高かったので、これはありがたいかも。 実際に読むかどうかはまた9月に考えるとし…

森まゆみ『女三人のシベリア鉄道』(集英社文庫)

「シベリア鉄道」と聞くと、大瀧詠一の歌のせいかもしれないけれど、無性に旅情を掻き立てられる。ましてや、与謝野晶子と宮本百合子と林芙美子がたどったシベリア鉄道の旅の足跡を、21世紀に追体験した旅行記があると知って、アマゾンでポチッとしてしまっ…

プラトン『ゴルギアス』(中澤務訳・光文社古典新訳文庫)

ちくま新書に佐々木毅『政治学の名著30』という本があって、まあタイトルどおり佐々木毅が政治学の名著を紹介する本なのだが、これの巻頭を飾るのが、プラトン『ゴルギアス』。・・・渋い。渋すぎる。 ということで以前から気になっていたのだけれど、今般…

赤尾芳男『計算力が強くなるインド式すごい算数ドリル』(池田書店)

すみません。今週は本業の方が死ぬほど忙しかったので、なんか全然関係ないことを考えたくなって、インド式計算にはまってました。おもしろかった。そして同時に日本のソロバンのすごさがあらためてわかった。 計算力が強くなるインド式すごい算数ドリル 作…