2022-03-01から1ヶ月間の記事一覧

久々のコミック3選

ものすごく忙しかった(というかまだ忙しい)ので、久々のコミック3選! 芥見下々『呪術廻戦0 東京都立呪術高等専門学校』(集英社) 今年最初に見に行った映画が、実は「呪術廻戦0」だった。 芥見下々『呪術廻戦0 東京都立呪術高等専門学校』 原作は読…

千正康裕『官邸は今日も間違える』(新潮新書)

大先生、3年間、おつかれさまでした! 退院したら、時間がなさすぎて本が読めない。 岩波新書の『検証 政治改革』がけっこうおもしろかった。30年間の日本政治史でもあり、政治改革を進めるにつれて、その弊害ともいうべき、官邸への権力の集中、野党の弱…

永井路子『炎環』(文春文庫)

ついにこれにも手を出した。永井路子『炎環』。 源頼朝の挙兵から鎌倉幕府成立、そして北条家の覇権までを描いた歴史小説である。 4編の作品からなる連作短編集であり、1作目の「悪禅師」では阿野全成、2作目の「黒雪賦」では梶原景時、3作目の「いもう…

岡田憲治『政治学者、PTA会長になる』(毎日新聞出版)

虫垂炎の手術で入院している。 お見舞いもなく、フロア間の行き来も禁止。痛み止めさえ効いていれば、あとはふつうに暮らせているので、面会用のテーブルを独占して、一日本を読んで過ごすことができた。悪くない。 ようやく『同志少女よ、敵を撃て』を読む…

ジッド『法王庁の抜け穴』(三ツ堀広一郎訳・光文社古典新訳文庫)

去年くらいからなんだかフランス文学づいている。今回はこちら。ジッド『法王庁の抜け穴』。 無神論者のアンティム。凡庸な作家のジュリウス。純朴なカトリック信者のアメデ――。「幽閉されたローマ法王を救い出す」という壮大な詐欺計画の下、社会階層も価値…

吉野万理子『階段ランナー』(徳間書店)

このあいだ、『鴨川ランナー』という京都本が出たと思ったら、今度は『階段ランナー』という京都本が出てきた。 それぞれに心に傷を負った横浜の高校生・広夢と瑠衣が、退職した教師・高桑(タクワン先生)の「階段ブログ」を通して、少しずつ互いを知り、優…

五味文彦=本郷和人編『現代語訳 吾妻鏡(3)幕府と朝廷』『同(4)奥州合戦』(吉川弘文館)

引き続き、『現代語訳 吾妻鏡』。 第3巻「幕府と朝廷」は文治2年(1186年)から文治3年(1187年)までを描く。 源平合戦も終わり、平和な世の中に・・・とはいかないのが歴史の常。前年に源義経・源行家追討の宣旨が頼朝に下され、義経は行方をく…

いしいまき『低収入新婚夫婦の月12万円生活』(オーバーラップ)

フリーの漫画家の妻と、脱サラしてパン屋を開いた夫。生活費は月12万円(生活保護よりも低い)。 そこには、たしかに明るくて仲良くて、100円ショップとサブスクをうまく活用しながら、つつましく暮らす夫婦の、「ぜいたくだね~」「めぐまれてるよ~」と足…