2019-09-01から1ヶ月間の記事一覧

野崎まど『HELLO WORLD』(集英社文庫)

映画「HELLO WORLD」を見た後,少しモヤモヤしたものが残った。ストーリーがちょっと破綻しているのではないか。この点,「原作」に当たる小説版ではどうなっていたのだろう。そう思って,読んでみた。野崎まど『HELLO WORLD』。 ・・・そ う い う こ と か…

サイゼリヤ『サイゼリヤのまちがいさがし』(新星出版社)

「高野聖」読みました。泉鏡花28歳のときの怪奇譚。江戸の文学を受け継ぐリズムと、近代文学の構成と、鏡花の紡ぐ言葉が描き出すビジュアルとが折り重なって、ねっとりと体にまつわりながら、旅僧とともに「女」のもとに引きずり落ちていく感覚が、たまらな…

小田中 直樹『フランス現代史』(岩波新書)

京都を舞台にした映画「HELLO WORLD」,早速見てきました!ストーリーは・・・う~ん,いろいろと言いたいところはある。ただ,京都の街並みの描写は最高! ---さて。 『フランス史10講』を読んで,フランスの現代史をより知りたいと思った。そこで読んで…

為永春水/伊賀公『江戸うつし 春色梅児誉美』(文芸社)

大学受験するとき、文化史は大の苦手で、江戸時代の文学といっても、洒落本と滑稽本と黄表紙と人情本の違いがよくわからなかった。天保の改革で風紀の粛正があって、作家さんが捕まったんだったっけ。 ・・・その捕まった人情本作家の代表作が「春色梅児誉美…

柴田三千雄『フランス史10講』(岩波新書)

フランスとドイツとイギリスの制度調査をすることになり,いろいろ下調べをした上,3か国にそれぞれ短期間滞在していたことがあった。 そこで強く感じたのは,ともすれば「ヨーロッパ」とひとくくりにしてしまいがちなこの3か国は,制度だけでなく,歴史も…

山本周五郎「失蝶記」(『日日平安』新潮文庫、『幕末物語 失蝶記』講談社文庫)

谷川主計と杉永幹三郎は小さい頃からの無二の親友である。ある日、谷川は大砲の暴発事故で聴力を失う。その谷川に近づいてきたのが、倒幕に向けて彼と志を同じくする梓久也だった。梓の導きで佐幕派の重鎮・真壁を暗殺しようとした谷川であったが、そこにい…

『天気の子 公式ビジュアルガイド』(角川書店)

映画は2回見た。パンフレットも買った。小説版も読んだ。アルバムもダウンロードした。ウェブ上に公開されている監督のインタビューも片っ端から読みまくった。 そして今回,『天気の子 公式ビジュアルガイド』が発売された。もちろん,すぐに読みました。 …

青山美智子『猫のお告げは樹の下で』(宝島社)

おもしろい本が読みたいなぁ・・・とぼんやり考えながら、いつもと違う道を歩いて帰ろうとすると、大きなタラヨウの樹のある神社があった。こんなところに神社なんてあったっけ、と思ってふらりと入ってみると、足元に1匹の猫がやってきた。黒くて、顔の額か…

塙 宣之『言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか』(集英社新書)

2001年に始まった漫才コンクール「M-1グランプリ」。ここしばらくは見ていなかったのだが,昨年,本当に久しぶりに見た。ずいぶん知らない漫才師が増えていた。とはいえ,お笑いでありながら,このひりひりする感じ。変わってないなぁ。 そのM-1グ…