2018-02-01から1ヶ月間の記事一覧

マキャヴェリ『君主論』(森川辰文訳,光文社古典新訳文庫)

ちょっとした『君主論』ブームである。マキャヴェリブームといってもいいかもしれない。 ここ数か月の間に,相次いで新訳が刊行された。光文社古典新訳文庫版と,中公文庫版である。その少し前にはウェッジ版というのも出たらしい。今は,そういう時代なのか…

『100万分の1回のねこ』(講談社)

今日、2月22日は、猫の日らしい。 というわけで本棚から引っ張り出してみたのは、13人の作家さんが佐野洋子さんの名作『100万回生きたねこ』に捧げる、猫(あるいは100万)にまつわる十三人十三色のトリビュート短編集。 先頭の江國がきれいにセンター返しで…

ホッブズ『リヴァイアサン 2』(角田安正訳,光文社古典新訳文庫)

「第1部 人間について」の画期的な新訳から約3年。待望の続刊,ホッブズ『リヴァイアサン 2』(角田安正訳,光文社古典新訳文庫)がようやく刊行された。「第2部 国家について」の部分の新訳である。 「万人の万人に対する闘争状態」こそが人間の自然状…

片山杜秀『未完のファシズム―「持たざる国」日本の運命』(新潮選書)  

今週いちばんおもしろかったのが、この本。 佐藤優『ファシズムの正体』(インターナショナル新書)の中でたびたび引用されていたので、買ってみた。 まぁ、目からウロコとはこのことか。 「なぜあの戦争に突入したのか?」「なぜあんな無謀な精神主義がまか…

宮下奈都『羊と鋼の森』(文春文庫)

ついに文庫版が出た。なので,このタイミングで紹介したい。宮下奈都『羊と鋼の森』。 ピアノ調律師の話であり,青年の成長物語である。 一人前の調律師を目指して日々もがく主人公。そして,師と慕うあこがれのベテラン調律師。調律先のピアニストの姉妹。…

上田誠『曲がれ!スプーン』(ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)

今日の午後、中学生と一緒に、舞台のDVDを観ました。京都に拠点を置く劇団「ヨーロッパ企画」さんの「サマータイムマシン・ブルース」(2003年再演版)。代表であり脚本・演出を手掛ける上田誠さんは、岸田國士戯曲賞も受賞し、まさに今いちばん脂が乗ってい…

綿矢りさ『勝手にふるえてろ』(文春文庫)

映画を見に行った。大九明子(おおくあきこ)脚本・監督,松岡茉優主演の『勝手にふるえてろ』。いわゆるミニシアター系の映画である。 これが面白かった。単なるコメディ映画かと思いきや,もう少し深く,孤独とか,現実とか,ディスコミュニケーションとか…

『地図で見る昭和の動き』(帝国書院)

ちょっとナックルボール投げます。 ブラタモリのおかげで、地図を見てにんまりするのがすっかり市民権を得たと勝手に思っているのだけれど、小学校のころから授業中に先生の話を聞かずに地図帳を見て喜んでいた小生にとっては、楽しくて楽しくて仕方ない4冊…