2023-09-01から1ヶ月間の記事一覧

湯之上 隆『半導体有事』(文春新書)

以前紹介した『葬送のフリーレン』がアニメ化! しかも… ・初回は「金曜ロードショー」で2時間スペシャル(史上初)!・音楽はEvan Call(鎌倉殿の13人)!・オープニングテーマはYOASOBI! エンディングテーマはmilet! ……絶対にヒット作にするぞという…

梅村達『派遣添乗員ヘトヘト日記』(三五館シンシャ)

毎年修学旅行に添乗してもらっているベテラン添乗員さんがいて、超優秀なのだが、K○Tの社員さんではないということを聞いて(というか○NTの社員さんのミスを現場で次々とフォローしていくので、困ったらみんなその添乗員さんに相談に行く)、へ~そんな仕…

岩井俊二『キリエのうた』(文春文庫)

岩井俊二監督といえば『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』や『Love Letter』なのだろうけれど、僕の中では『スワロウテイル』が印象深い。今のようなネットのない時代、雑誌で読んだ断片的な情報だけで映画館に赴き、冒頭から「なんだこれは…」…

姫野和樹『姫野ノート』(飛鳥新社)、栗山英樹『栗山ノート2 世界一への軌跡』(光文社)、大谷翔平『不可能を可能にする 大谷翔平120の思考』(ぴあ)

うちのチビがインフルエンザにかかって、1週間家に閉じこもっていました。 熱が下がるとやることなくて朝から晩までタブレットで動画見ているので、これでも読みな、と買ってきたのがこのあたり。 ラグビー日本代表の姫野キャプテンと、WBC日本代表の栗山監…

佐藤雄基『御成敗式目』(中公新書)

鎌倉市の常楽寺というところに北条泰時のお墓がある。一度訪れたことがあったが、観光地化されることもなく、ひっそりとしたたたずまいのお墓であった。 さて、その北条泰時が制定した「御成敗式目」。以前から気にはなっていたのだが、この度一般向けの解説…

香川めい・児玉英靖・相澤真一『<高卒当然社会>の戦後史』(新曜社)

先日、某教育系雑誌の編集委員さんからメールが届き、少子化時代の高校改革や私立高校授業料無償化政策のことで特集記事を出すから、戦後の高校教育拡大に焦点を当てて原稿を書いて欲しい、という依頼がありまして、勉強だと思ってお引き受けしました。 それ…

夕木春央『十戒』(講談社)

山奥にある謎の地下建築を舞台にしたミステリ『方舟』。最近でも昼の情報番組で取り上げられるなど、根強い人気がある。 その作者、夕木春央が新刊を出したので読んでみた。『十戒』。 絶海の孤島・枝内島。この島に渡った9人のうち、1人が殺害された。犯…

高野秀行『イラク水滸伝』(文藝春秋)

すごい本だった。 まず、イラクに巨大な湿地帯があって、そこに水の民が暮らしているなんて知らなかった。本書はアフワールと呼ばれる地(チグリス川とユーフラテス川の下流域)に飛び込み暮らした、初の日本人による記録である。 彼の地は、粘土と葦が生ん…