2024-02-01から1ヶ月間の記事一覧

繁田信一編『御堂関白記』(角川ソフィア文庫)

紫式部「紫式部日記」、道綱母「蜻蛉日記」、行成「権記」、実資「小右記」と読んできた日記シリーズ。いよいよラスボス、藤原道長「御堂関白記」の登場である。さすがに分量が多いので、これも「ビギナーズ・クラシックス 日本の古典」シリーズで読むことに…

吉川祐介『限界分譲地』(朝日新書)

大先生が平安時代にはまっていらっしゃいますね、私も大河ドラマの方は楽しく拝見させていただいておりますが、あちこちにオマージュが埋め込まれていて、知識があるとなしとでは大違い(なくてさみしい)。 今週の新書は「限界分譲地」。「限界ニュータウン…

榎村寛之『謎の平安前期』(中公新書)

どっぷりとハマった平安時代という「沼」。しばらくは抜け出せそうにない。今回読んだのはこちら。榎村寛之『謎の平安前期』。 約400年にわたる平安時代。このうち前期に相当する約200年について論じた本である。 本書に「知られざる平安前期」ともあ…

春増翔太『ルポ 歌舞伎町の路上売春 それでも「立ちんぼ」を続ける彼女たち』(ちくま新書)

毎日新聞社会部記者による良質のルポ。新聞記者の本領発揮というところだろう。ただしこういう記事は、おそらく金にはならないだろう、とも思う。私たちは、いつまでこういう記者によるこのような文章を読めるのだろうか。 本書の主役は4人。ユズ・モモ・レ…

小町谷照彦『藤原公任 天下無双の歌人』(角川ソフィア文庫)

道綱母「蜻蛉日記」、行成「権記」、実資「小右記」ときたので、次は藤原公任である。といっても公任は著名な日記は残していないし、「和漢朗詠集」は選者にすぎない・・・などと思っていたら、手頃な評伝が出ていたので読んでみることに。小町谷照彦『藤原…

宮島未奈『成瀬は信じた道をいく』(新潮社)

はい、続編です。買って読んだ後、近所の書店でサイン本を発見した。なんか悔しい。 「膳所から世界へ!」成瀬あかり女史、今回も縦横無尽の大活躍。 近所のスーパーでレジバイトしながら、小学生と街をパトロール。受験を終えて応募したびわこ観光大使に就…

倉本一宏編『小右記』(角川ソフィア文庫)

「あれ」って何だろう・・・あれの続編かな・・・せんせいのレビューを楽しみにしています。 --- 藤原実資については「是々非々で押し通す、ちょっとクセの強い男」というイメージを勝手に抱いていた。大河ドラマ「光る君へ」では誰が演じるのだろうかと思っ…

本多真隆『「家庭」の誕生』(ちくま新書)

大先生の次の1冊はきっと「あれ」だろうと思っていたのですが・・・。次が「あれ」でなかったら、私が書かせていただこうかな、と。 「こども庁」が自民党保守派(というか宗教団体系と呼ぶべきだろう)の反発によって「こども家庭庁」として発足したのが昨…