2024-01-01から1ヶ月間の記事一覧

倉本一宏編『権記』(角川ソフィア文庫)

「光る君へ」には藤原行成も出てくる。能書家で「三蹟」の一人であり、また日記「権記」の著者でもある。 この「権記」については、「ビギナーズ・クラシックス 日本の古典」シリーズで出ているので、読んでみることに。編者は当ブログでもおなじみの倉本一…

村木嵐『まいまいつぶろ』(幻冬舎)

御所グラウンドではうちのチビが毎週野球やってますが、まだ沢村栄治には会ったことないみたいです。 さて。 徳川将軍15人を挙げていくとして、家康、家光、吉宗、慶喜くらいは学校の教科書に出てくるし、秀忠とか綱吉とか、あと家斉くらいはまぁ出てくると…

高山一実『トラペジウム』(角川文庫)

万城目学さんが直木賞受賞!おめでとうございます!!受賞発表までの間、森見登美彦さん・上田誠さん・綿矢りささんと4人で脱出ゲームやUNOをして過ごしたというエピソードが何だかほっこりします。京都すごい。 ---乃木坂46の1期生・高山一実が小説を書…

倉本一宏『藤原氏 権力中枢の一族』(中公新書)『紫式部と藤原道長』(講談社現代新書)

忌野清志郎の歌に、北朝鮮で「お~い、キム~」と呼ぶと、みんなが「なんだ~い」と答える、というのがあるのだが、平安京でもみんな藤原さんなわけで、とにかく誰が誰だかわからなくなる。系図を見るとさらにわからなくなって、天皇家の系図と重ねるともう…

川村裕子訳注『新版 蜻蛉日記I・II』(角川ソフィア文庫)

大河ドラマ『光る君へ』には、藤原道綱母が出てくるという。「蜻蛉日記」の作者である。興味を持ったので、現代語訳で読んでみることにした。 まずはお約束の「ビギナーズ・クラシックス 日本の古典」シリーズから角川書店編『蜻蛉日記』で頭づくり。毎度毎…

町田康『口訳古事記』(講談社)

「世の中ってのはどうやってできているのか、考えてみたとき、神さんがつくらはったと思ったら、けっこう楽しいんやわ」「そやな」「で、日本の神さんがどんな神さんやったかっていうと、はっきり言うてサイコパスなんやわ」「そうなんや」「そもそもやな、…

『太平記(上)(下)』(亀田俊和訳・光文社古典新訳文庫)

年末年始はこれを読んで過ごした。亀田俊和訳『太平記(上)(下)』。 訳者の亀田氏は、国文学者ではなく、バリバリの歴史学者である(ブログを見返してみたら、せんせいが何度か言及されていた。)。『観応の擾乱』(中公新書)は面白かったが、そういえば…

米澤穂信『可燃物』(文藝春秋)

このたびの震災に際し、心よりお見舞い申し上げます。被災地の皆様の一日も早いご復興をお祈り申し上げます。 年末年始は実家で過ごす。Kindleで過ごせばいいやと、紙の本をほとんど持たずに帰省したのだが、がっつり読むには物足りない。イオンモールに買い…