2023-08-01から1ヶ月間の記事一覧
ゆうきまさみ『新九郎、奔る!』でも描かれている室町時代中期。応仁の乱の後の関東情勢については、以前紹介した峰岸純夫『享徳の乱』でよく分かったが、京都周辺の情勢はなおよく分からないままだった。・・・そもそも足利将軍家って、乱の後はどうなった…
原始:「ウナノハテノガタ」 (大森兄弟)古代:「月人壮士」 (澤田瞳子) 中世・近世:「もののふの国」 (天野純希)明治:「蒼色の大地」 (薬丸岳) 昭和前期:「コイコワレ」 (乾ルカ)昭和後期:「シーソーモンスター」 (伊坂幸太郎) 平成:「死に…
話題作というので読んでみた。市川沙央『ハンチバック』。 第128回文學界新人賞の受賞作にして、今般の芥川賞受賞作である。 ・・・まあ、これは文句なしの受賞作ですね。 端的にまとめてしまえば「重度障害者の生と性」、などということになるのだろうが…
このブログを始めるきっかけとなった(というか始めるよう依頼してきた)読者第1号のK氏が、海外赴任してしまったので、電子書籍で読めるものを中心に扱った方がいいのか、と思いつつ、まぁいいのかな。 「螺旋プロジェクト」、7月に中断してしまい、そこ…
アリストテレス『政治学』の下巻に突入。『政治学』全8巻のうち、残る第5巻から第8巻までを収録している。 第5巻は、国制(政治体制)の変動について。政治体制というのは固定されたものではなく、むしろ様々な要因によって変動し得るものという指摘が鋭…
アリストテレスの『政治学』は学生時代に岩波文庫版を読みましたが、当時はとりあえず眺めてみたって感じでした。今読んだらどうなんだろう。またいつかチャレンジしてみます。 というわけで、その政治学をどう現実の主権者教育にむずびつけていくかは、新制…
この夏の自分用課題図書。アリストテレス『政治学』。 実は昔、中公クラシックス版の抄訳を読んだことがあったが、想像していた以上に難解で「思ってたんとちがう!」状態であった。一応最後まで読み切ったものの(今でも手元に置いている。)、できればいつ…
去年『歴史とは何か』の新訳が出た。どうしようかとアマゾンのカートにとりあえず入れた。さっそくついたレビューを読んでいると、旧訳(清水訳)は軽妙な名訳であると言われ、新訳(近藤訳)は資料として上級者が読んだりあるいはカーを批判的に読むにはこ…