女子高生の小山門出(こやま・かどで)と中川凰蘭(なかがわ・おうらん)。何気ない日常生活を送る2人だが、空には常に巨大な『母艦』が浮かぶ。3年前の8月31日、『侵略者』が突如来襲し――。
浅野いにおが2014年から8年かけて連載した作品である。前後編の映画になると聞いて読み始めたところ、その世界観にどっぷりハマった。
日常と非日常の交錯。何でもないような日々と、未来への不安。小さな物語は、やがて地球全体を揺るがす出来事へと突き進んでいく。
群像劇という側面も持ちながら、中心となるのはやはり門出と凰蘭の2人。本作は、この2人の永遠に続く友情物語でもある。
先週末から映画の前編が公開されたため、早速見に行った。2時間にギュッと凝縮されたストーリーと、想像以上に書き込まれた作画。主人公の2人の声をあてたのは、YOASOBIの幾田りらとあのちゃんなのだけれど、これが予想外にぴったりであった。
後編は5月公開予定。怒涛の2時間となるのは確実である。
(ひ)