小説を音楽にするユニット・YOASOBI。その新曲「大正浪漫」のリリースに合わせて発売された小説がこちら。NATSUMI『大正浪漫』。
中高一貫校に通う中学2年生の時翔(ときと)。ある日,机の上に不思議な「手紙」が置かれていて・・・。
細かいところでいろいろ突っ込みどころはあるけれど(例えば,大正時代の女性が書いた手紙なのに「現代話し言葉(タメ口)」で「現代仮名遣い」で「クエスチョンマーク等を多用」),雰囲気を楽しむ小説としては十分「あり」だと思う。むしろ,野球部に所属している主人公が意外と優柔不断で繊細だったりするなど,随所に今っぽさが感じられ,新鮮でもある。
当ブログでYOASOBIを最初に紹介してからはや1年。この間に,YOASOBIはずいぶんメジャーになり,売れっ子になった。それでもなお「小説を音楽にする」というコンセプトを保ち続けているというのは,ちょっとうれしい。
(ひ)