東川篤哉『野球が好きすぎて』(実業之日本社)

 先週金曜日の夕方、四条烏丸で会議があった。いてもいなくてもいいような会議なのだが、各校の代表者会議なので体は会議室に置いておかねばならぬ。四条烏丸には、四条通りをはさんで、大垣書店が2軒ある。会議のご褒美は、明るい時間から本屋に寄って、コーヒー1杯飲んでから帰れるということだ。
 久しぶりに書架を回遊していると、このタイトルと表紙・・・マンガかな、と思って手に取ると、あれ、東川篤哉・・・?
 奥付によれば、7歳からのカープファンらしい。とにかく、赤、赤、赤。

 中身は、警視庁捜査一課の神宮寺勝男・つばめの「親子燕」刑事と謎のカープ女子が、プロ野球が絡んだ事件を解決していく、というミステリー短編集。

カープレッドよりも真っ赤な嘘」(2016年)
2000本安打のアリバイ」(2017年)
「タイガースが好きすぎて」(2018年)
「パットン見立て殺人」(2019年)
「千葉マリンは萌えているか」(2020年)

 ああ、あんな試合あったねぇ、あの選手そうだったよねぇ・・・とニヤニヤしながら読む本であって、謎解きそのものは普通なので、随所に散りばめられた野球ネタがわからなければ、かなりつまらないのではないかとは思う。

 私? はい、全部わかりました。(謎ではなくてネタの方)

 というわけで、プロ野球偏差値60以上の方、おすすめです。

 

P.S. 澤田瞳子さん、京都の方なんですね。実は妻が何度か会ったことがあるんだそうで。世間は狭い。 

 (こ)