浅倉秋成『六人の嘘つきな大学生』(角川書店)

ここ数か月で読んだエンタメ小説の中で,最も面白かった作品といっても過言ではない。浅倉秋成『六人の嘘つきな大学生』。

IT企業「スピラリンクス」の新卒採用。最後まで残ったのは6人の大学生。最終選考のグループディスカッションで「事件」が起こる。「犯人」は誰なのか。そしてその目的は・・・。

ディスカッションを通じて繰り広げられる6人の心理戦が手に汗握る。次々と明かされる「真実」。投票のたびに変化する状況。ストーリーもシチュエーションも大きく異なるけれど,「12人の怒れる男」の緊迫感がよみがえってくる思いがする(そういえばタイトルも何となく似ている)。そして,物語は後半へ・・・。

時がたつのも忘れて一気読みした作品であった。

六人の嘘つきな大学生

六人の嘘つきな大学生


(ひ)