今週,本屋大賞のノミネート作品が発表されました。
今年もまた,珠玉の作品ばかりです。
ノミネート作品については,また改めて紹介していきたいと思います。
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さて。
塩野七生の作品は,いつも,文庫化されてから読むことにしている。といっても大した理由からではなく,単に,文庫の方が場所を気にせず,ずっと書架に並べておくことができるからなのだが・・・(前にも書いたけれど,単行本だとずいぶん場所を取るのです。)。
というわけで,本作品も文庫化されたので早速読んでみた。『皇帝フリードリッヒ二世の生涯』である。
神聖ローマ帝国皇帝・フリードリッヒ二世の生涯を描いた大作である。
フリードリッヒ二世は,1194年に生まれ,1250年に亡くなった。時は中世。ローマ教皇(法王)がなお大きな力を持っていた時代である。この時代において,フリードリッヒ二世は,文字どおり東奔西走し,精力的に活動した。
塩野七生の筆は,あいかわらず明快である。まるで目の前にいるかのようにフリードリッヒ二世の物語を紡ぎ,時に自らの人生観を差し挟みながらも,読者を中世末期のヨーロッパにいざなう。
皇帝フリードリッヒ二世の生涯 上巻 (新潮文庫 し 12-102)
- 作者:塩野 七生
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2019/12/25
- メディア: 文庫
皇帝フリードリッヒ二世の生涯 下巻 (新潮文庫 し 12-103)
- 作者:塩野 七生
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2019/12/25
- メディア: 文庫
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