伊坂幸太郎『マリアビートル』(角川文庫)

伊坂幸太郎の『マリアビートル』がハリウッドで映画化されるらしい。主演はブラッド・ピットとのこと。実は読んだことなかったので、この際、読むことに。

東北新幹線「はやて」の車内で繰り広げられる、殺し屋たちの物語――。

とにかく疾走感あふれる小説である。群像劇ともいうべき小説で、視点がころころ入れ替わって飽きさせない。文庫本でも600頁近くあるのだけれど、とにかく続きが気になって気になって仕方がない。

一応、『グラスホッパー』の続編に当たるが(こっちは読んだ)、登場人物の一部が引き続き出てくるという程度なので、『グラスホッパー』を読んでいなくてもまあまあOK。もちろん読んでいればより楽しめる。

読了後、映画版(タイトルは「ブレット・トレイン」)の予告編を改めて鑑賞。ブラピは原作の「七尾」に当たるキャラクターらしい。・・・っていうか、なんだか歌舞伎町と道頓堀と香港とがミックスしたような街を、新幹線が疾走している。これ、どこの国だ(笑)。

伊坂幸太郎『マリアビートル』


(ひ)