青山美智子『月曜日の抹茶カフェ』(宝島社)

 猫は最後生き返らないから、たしかに100万回死んだんだなぁ・・・(関係ないけど)。

 緊急事態宣言が明けて、ただでさえ忙しい11月にこれでもかというばかりスケジュールが詰め込まれた。スライドしてきた文化祭、体育祭、遠足、校外授業、それに保護者面談、生徒面談、オープンスクール、部活も本格再開して週末は大会が開かれる、それからそれから・・・。

 こんなときには安全牌の青山さんの新刊で、タイトルそのままにほっこりできることに期待しよう。

 例によって、12の短編の登場人物が少しずつつながり重なり合いながら、ストーリーはゆっくりと展開していく。

 睦月の東京、抹茶カフェに始まり、如月、弥生、卯月と東京の街角の物語。皐月から舞台は京都へ。水無月のデパ地下、文月、葉月には下鴨神社の古本市、そして長月には鴨川デルタ、神無月。霜月には東京に戻り、そして師走の東京の街角で、お約束の大団円。

 ほっこり。


 ただ、ほっこり以上でも以下でもない。う~ん。

 さらにひとつ残念なのは、京言葉が微妙におかしいことだ。京言葉監修者もつけておきながらこれって・・・どうよ。

(こ)