新川帆立『倒産続きの彼女』(宝島社)

 弁護士・美馬玉子が今回扱うのは、倒産寸前の企業からの内部通報の調査である。
 外国ブランドのライセンス生産が主力のゴーラム商会は、契約書の不備でライセンス契約更新に失敗し、一気に経営が傾いてしまった。ゴーラム商会には、倒産して転職しはまた倒産し・・・を繰り返す、怪しい経理担当OLがいるという。
 玉子たちは、このOLを調査するために、ゴーラム商会に足を踏み入れる。そのとき、いちばん奥の「首切り部屋」で・・・。
 こうして玉子は、「あの」剣持麗子をバディに、謎の連続殺「法人」事件に挑むことになるのであった。

 いやぁ、犯人の予想、外した~~。そうかぁ。

 はい、とってもおもしろかったです。

 ストーリーとは関係ないのだけれど、麗子と玉子の関係に『あのこは貴族』が脳裏をよぎった。そして玉子の人生にも、ヤツが絡んでいたというのは、ちょっと伏線としてできた話であった。

(こ)