地方において強く感じられるのが,地銀の存在感である。
駅前とか街中とかの一等地に大きくて立派な本店がある。街のあちこちで支店を見かける。様々な公共イベントの後援・スポンサーになっていることも少なくない。
その地銀が,今,危機にあるという。日本経済新聞社編『地銀波乱』。
昨年,スルガ銀行の不正融資問題が発覚し,話題となった。だが,そんなものは氷山の一角にすぎない,と本書はいう。全国にある106の地方銀行の多くが本業の連続赤字に苦しんでいるのである。
人材も集まらない。新卒が来ず,優秀な中堅・若手は去っていく。「いまの地銀はかつての石炭産業を見るようだ」との発言が,重い。
地銀の衰退は,そのまま地方の衰退になっていくのか。
- 作者: 日本経済新聞社
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2019/04/09
- メディア: 新書
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