道尾秀介『いけない』(文藝春秋)

真夏の暑い夜に,少しひんやりするダークなミステリを。道尾秀介『いけない』。
 
先週紹介した伊坂幸太郎の作品は小説とイラスト(コミック)とのコラボレーションであったが,こちらの作品は小説と写真のコラボレーション。4話からなる連作短編集で,それぞれの短編の最後に,写真が1枚。その写真を見ると,隠された謎が・・・という趣向である。
 
第1話は正直,ちょっと細かいな,と思った(読み応えはあったけどね)。第2話は,おっ,と感じさせた。
 
秀逸なのは第3話。最後の写真1枚でびっくり。う~ん,これはなかなか。
 
第4話は想像のちょっとだけ斜め上をいく写真でした。
 
たまには,こういう変化球ミステリもいいかも。
いけない

いけない


(ひ)