今村昌弘『屍人荘の殺人』(東京創元社)

昨年末,ミステリ界に衝撃が走った。

このミステリーがすごい!』国内編第1位。
週刊文春ミステリーベスト10』国内部門第1位。
本格ミステリ・ベスト10』国内ランキング第1位。

年末恒例の各ミステリ・ランキングの1位を,1冊の本が独占した。しかも新人のデビュー作が。今村昌弘『屍人荘の殺人』である。

さすがに僕もちょっと気になって,読んでみた。

その結果・・・。

いやいやいやいやいや,この展開は(笑)。

・・・まあ,笑っちゃいけないんだけど,こう来たか,という感じですね。

ミステリ界で評価されたのは分からなくもない。「クローズド・サークル」,「密室殺人」,「探偵とワトソン役」,「最後に謎解き」など,きっちりとミステリの文法に沿った進行。それでいて,前代未聞の展開。そして,要所要所に挟まれる過去の名作へのオマージュ。

他方,小説としてはどうなのか,という気もする。

・・・とか思っているうちに,なんと,本屋大賞にもノミネートされてしまった。本として最終的にどう評価されるのか,興味をそそられるところである。

屍人荘の殺人

屍人荘の殺人

(ひ)