「文藝春秋」を買ってしまった。 「むらさきのスカートの女」を読むためだ。芥川賞は文藝春秋の宣伝のためにあるわけだから、まさに菊池寛先生の思う壺である。
社会学者・古市くんへの選評もネットで話題になっていたので、気になっていた。なるほど辛辣。これがきっかけで大村友祐「天空の絵描きたち」が書籍化されることになるのだろうか。
ちなみに今月号、菅義偉と小泉純一郎の対談が「自民党の広報誌ですか?」というくらい長々と掲載された後、韓国への悪口が延々と続いたかと思えば、半藤一利と伊東四朗が東京大空襲を語り、春風亭昇太が難攻不落の城について熱い思いを吐き出し、東電元社員が福島第一原発事故の真相を告発したり、さすが総合雑誌。
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どうやら、私は「猫」と呼ばれるものであるらしい。 ー赤川次郎
妾(わたくし)は、猫で御座います。 ー新井素子
「わたしたちネコ族と違って・・・」 ー石田衣良
ワタクシは猫であります。 ー恩田陸
俺は猫だ。名前だって、ちゃんとある。 ー原田マハ
あたしは、猫として生まれた。 ー村山由佳
あたしは猫。サビ猫。名前なんてないわ、だってノラだもん。 ー山内マリコ
漱石没後100年&生誕150年の記念企画。
日本近代文学の金字塔へのリスペクトと、猫への愛にあふれた一冊である。