東川篤哉『新 謎解きはディナーのあとで』(小学館)

今年度の本屋大賞は,町田そのこ『52ヘルツのクジラたち』が見事に獲得!
おめでとうございます!!
「わたしは,あんたの誰にも届かない52ヘルツの声を聴くよ。」
・・・届きましたよ。52ヘルツの声が。

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さて。

あのシリーズが8年ぶりに帰ってきた! 東川篤哉『新 謎解きはディナーのあとで』。

国立署を舞台とするユーモアミステリーである。

刑事・宝生麗子が捜査をし,そして執事の影山が毒舌とともに推理を披露――。この基本構造はまったく変わらないのがうれしい。もちろん麗子の上司・風祭警部のナナメ上をいく言動も健在。新キャラ・若宮愛里も加入して,面白さはさらにパワーアップしている。

トリック? ・・・いや,もはやトリックがどうこうというレベルではない。この本は,明るく,楽しく,会話を楽しみ,そして意表をつく謎解きを味わう本である。

第1作『謎解きはディナーのあとで』が本屋大賞に輝いたのが2011年。・・そうか,もうそんなになるのか。時がたつのは,早い。

新 謎解きはディナーのあとで

新 謎解きはディナーのあとで


(ひ)