奥田英朗『コロナと潜水服』(光文社)

 表題の「コロナと潜水服」をはじめとする5本の短編集。
 いずれも、主人公の元に不思議な出会いがおとずれる。
 湘南の古民家での少年との出会い。「追い出し部屋」でのボクシングコーチとの出会い。人気プロ野球選手とつき合うフリーアナウンサーの占い師との出会い。新型コロナウィルスが見える息子。真っ赤なフィアットパンダのカーナビが連れて行く先には・・・。

 奥田ワールド、健在。

(どれもよかったけど、個人的には「パンダに乗って」がいちばん気に入ったかな。)

 紙の本では最後のページにQRコードが印刷されていて、Spotifyで作品中に登場する音楽を聴くことができる。新しい方法じゃないだろうか。

コロナと潜水服

コロナと潜水服