桃崎有一郎『「京都」の誕生 武士が造った戦乱の都』(文春新書)

  中世関連の新書が元気だけれど、そのエネルギーが院政期~平氏政権にまで拡散してきた。本書は律令国家の「平安京」から中世の「京都」への推移を、都のガードマン・武士のポジションの変化を縦軸に据えながら、院政期の「鳥羽」「白河」「東山」、平氏の拠点「六波羅」(これらはいずれも平安京の域外にあった)の機能を、内裏が置かれた「京」に対置させて論じる。

 中身はおもしろいけれど、タイトルは飛躍しすぎ。帯は最低。ちょっと色気を出しましたね。

「京都」の誕生 武士が造った戦乱の都 (文春新書)
 

 (こ)