山田剛史他『Rによるやさしい統計学』(オーム社)

 読書日記というよりは、近況報告に近いかも。

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 我が社も3月2日から休校に入りました。とはいいつつも、3月はもともと授業がないので、めちゃくちゃやることがなくなってしまったという感覚はありません。午後からは予定通り、みっちりと校務が入っております。

 それでも生徒の相手をしているはずだった午前中の時間が空いたことには変わりはなく、そこで、今までやろうと思って時間がないことを理由に手をつけてこなかった統計ソフト「R」に挑戦することにしました。

 最初にチャレンジしたのがEZR。医療関係者の間で絶大な人気と信頼を集めるフリーの統計ソフトです。ただ、医療関係者向けに設計されていることもあって、社会科学の人間としては微妙な違和感を感じて、離脱。

 次に手にしたのが「Rによる多変量解析入門」。重回帰分析、パス解析、因子分析、クラスター分析、ロジスティック回帰分析など、ひととおりの多変量解析の基本的なところが使えるようになりそうで、書いた人たちも東大教育心理学研究室OBの人たち。これはよさそうと思って購入し、チャレンジしてみたものの、Rなるものが使える前提で書かれた本であって、とにかく説明が意味不明。途中の解説や、練習問題の解答のあまりの不親切ぶりに、高校時代に学校で配られた数研出版の数学の問題集を思い出して、苦笑。

 というわけで、Rの操作法を1からマスターするために、同じオーム社の入門書をゲット。指導要録を書かないといけないのだけれど、そっちのけで、Rコマンドと格闘すること1週間。ようやく、基本的なところがわかってきた気がします。

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 もともと生徒と一緒にRを動かして統計コンクールに出ようという話はあって、そのための準備を春休みにする予定だったのですが、今はテレビ会議システムとLINEをフル活用しながら生徒と連絡を取り合っています。高校のクラブの後輩にも人肌脱いでもらって、試行錯誤を続けているところです。

 人類の歴史は非連続的に、弁証法的に、展開してきました。今の「コロナ・ショック」もまた時代の転換点のひとつとして記録され、パラダイムシフトが起きるのでしょう。20世紀的なものが駆逐され、新たな100年が始まるのだという思いを強く抱きます。
 学校というシステムもしかり。休校解除後には、もうこれまでと同じことはできない。 

Rによるやさしい統計学

Rによるやさしい統計学

 
Rによる多変量解析入門 データ分析の実践と理論

Rによる多変量解析入門 データ分析の実践と理論

 
EZRでやさしく学ぶ統計学~EBMの実践から臨床研究まで~ 2版

EZRでやさしく学ぶ統計学~EBMの実践から臨床研究まで~ 2版

  • 作者:神田善伸
  • 発売日: 2015/04/17
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

  (こ)