2025-10-01から1ヶ月間の記事一覧

ルソー『エミール 3』(斉藤悦則訳・光文社古典新訳文庫)

憲政史上初の女性総理が誕生し、また歴史ある女子校についての大きなニュースがあったタイミングで、この本を紹介するというのは一体何の因果だろうか。斉藤悦則訳・ルソー『エミール 3』。光文社古典新訳文庫版の最終巻である。 これまで男性の教育につい…

手島純編著『通信制高校のすべて』(彩流社)

どれくらいの方がご存知かわかりませんが、京都の高校でちょっとした大きめの動きがありまして、微妙に当事者なもので、それなりに刺激的な1週間でした。 この10年の高校を取り巻く情勢を自分なりに整理すると、(1)予想を上回る勢いで子どもが減った(子ど…

またまた秋のコミック6選

光文社古典新訳文庫版・ルソー『エミール』の最終巻を読み始めたが・・・これ、とんでもないな。ということで、今週は10か月ぶり!のコミック6選!! 熊倉献『ブランクスペース補遺』(ヒーローズコミックス ふらっと) 以前紹介した『ブランクスペース』…

三田一郎『科学者はなぜ神を信じるのか』(講談社ブルーバックス)

高校生を相手に誰かがたしかこんなことを書いていたような気がする(うろ覚え)。「生物を学ぶには化学が必要で、化学を学ぶには物理が必要で、物理を学ぶには数学が必要で、数学を学ぶには哲学が必要である。」 本書の書き出しは、「チ。」の世界から始まる…

森バジル『探偵小石は恋しない』(小学館)

そろそろ僕らも無理はできない年齢に・・・。 --- 今度はカジュアルで軽めの感じのミステリが読みたい――そう思って本書を選んだところ、予想を上回る大当たりだった。森バジル『探偵小石は恋しない』。 ミステリオタクの探偵・小石。もっとも事務所に来る相…

佐藤信之『日本のバス問題』(中公新書)

昨日の晩、ブログを書きながら寝落ちしてました。ごめんなさい。 北条政子以来・・・いや、日野富子はどうやねん、という突っ込みを入れようとしたら、それどころではなくなってしまった大政局。そしてちょうどその日(昭和100年10月10日)に出された石破首…

櫻田智也『失われた貌』(新潮社)

「北条政子以来」というパワーワードをネットで拝見。そうか、北条政子以来か…。 --- 話題のミステリということで、読んでみた。櫻田智也『失われた貌』。 県北部の山中で身元不明の死体が発見された。捜査係長の日野雪彦は、部下の入江と共に現場に赴くが――…

森山高至『ファスト化する日本建築』(扶桑社新書)

大阪関西万博には2回行ってきた。1回は家族で、もう1回は生徒を引率して。じわじわと盛り上がっていって、会期末の今は連日の超満員となっており、4月に遠足で生徒連れて行けばよかった、というのは結果論であるが、あのころはバスの手配が出来ずに「そもそ…