2025-04-01から1ヶ月間の記事一覧

クラフト・エヴィング商會『ないもの、あります』(ちくま文庫)

映画『教皇選挙』は本当に良かった。普段は映画のパンフレットは買わないのだけれど、本作品では鑑賞後に真っ先に購入。時々眺め返しています。--- 今年の本屋大賞は阿部暁子『カフネ』が受賞したが、「超発掘本!」に選ばれたのはこちら。クラフト・エヴィ…

佐川恭一『学歴狂の詩』(集英社)

映画「教皇選挙」行ってきました。けっこうお客さん入っていました。めちゃくちゃよかったです~。最後「え゛??」、そうくるか。映像も美しく、楽しい120分でした。 東近江の田舎町で神童の名をほしいままにした男が、高校受験で東大寺・ラサール、そして…

阿部暁子『カフネ』(講談社)

というわけで、今年の本屋大賞・阿部暁子『カフネ』を早速読んでみた。 弟を亡くしたばかりの野宮薫子。弟の元恋人・小野寺せつなと会うことになった。不愛想なせつなは、薫子にこう言った。「食事はちゃんと摂れてますか」と――。 「食」をめぐる物語、とい…

船橋洋一『宿命の子(上・下)』(文藝春秋)

大先生、てっしー本の紹介、ありがとうございます!! 安倍晋三という政治家をどう評価するべきか。どうも彼を評するにあたっては、タブーめいた何かがあって、きちんと功罪を語れるような雰囲気はなかなか醸成されていないように思う。 2年前に「安倍晋三回…

勅使川原 真衣『学歴社会は誰のため』(PHP新書)

今年度の本屋大賞は阿部暁子『カフネ』に!まったくのノーマークでありました。というか、この2月と3月は小説自体をほとんど読んでない・・・。早速読み始めたところ・・・これは、すごいな。 ---本来はせんせいに紹介していただくのが筋なのだろうけれど…

文部科学省検定済許可書『高等学校 公共』(教育図書)

2022年度から高校の新学習指導要領が実施に移り、いわゆる社会科(地理歴史科・公民科)には、基礎科目と探究科目が設定されました。どうやら、基礎科目で学びの方法を修得し、自ら課題を発見して探究的な学習に進むようにプログラムされているそうです(ま…

松本佐保『バチカン近現代史』(中公新書)

何とか時間を作ってようやく見に行った映画『教皇選挙』。これがとてつもなく良かった。計算された芸術的な構図。赤・白・黒のコントラストが映える映像美。サスペンス・ミステリ要素も含まれたプロット。何よりも、上質のエンタメでありながら、明確な政治…

森見登美彦『恋文の技術【新版】』(ポプラ文庫)

今、世界で何が起きているのか、もうさっぱりわからない。 「佞臣」とか「暗君」という古代中国に登場するような世界が、そこからもっとも縁遠そうな現代アメリカにおいて爆誕しようとは。 4月からの公民とか政治経済の授業もどうしたものだか・・・。 とも…