宗田 理『ぼくらの七日間戦争』(角川文庫)

ぼくらの七日間戦争』がアニメ映画化されると聞いた。

青少年向け小説の古典でありながら,実はこれまで読んだことがなかった。こういうのって,自分が青少年の頃に読まなかったら一生読まないんだよな・・・と思いつつ,この際読んでみた。

・・・おお,こういう話だったのか。

中学1年2組の男子生徒全員が,河川敷にある工場跡に立てこもり,大人たちに「反乱」を起こす物語。・・・なのだが,本書が出版されたのは昭和60年。まだ太平洋戦争の記憶がかすかに残り,また学生運動の記憶がはっきりと残っていた時代である。作品中にもこれらがあちらこちらに顔を出す。

宗田理はかつて,本作品を「全共闘世代の大人に対するパロディとして書いた」と述べていたそうである。それがいつしか,30年以上もの時を経て読み継がれ,アニメ映画化までされるという。面白いものである。

さて,どんな映画になるのか。本作品中で生き生きと動き出していた少年たちはどのように描かれるのか。早速,興味を持って予告編を見てみた。

・・・全然違う話になっとるやないかーい!(笑)

ぼくらの七日間戦争 (角川文庫)

ぼくらの七日間戦争 (角川文庫)


(ひ)