伊坂幸太郎『フーガはユーガ』(実業之日本社)

伊坂幸太郎,約1年ぶりの新作である。『フーガはユーガ』。

ちょっと不思議な双子の物語。Amazonに「あらすじは秘密」とあるので,ここでもまあ,秘密にしておきたい。

しかし伊坂幸太郎,ハズレがない。人間である以上,普通は好調・不調の波がありそうなものなのだが,伊坂幸太郎の作品は常に一定のレベルを保っている。つまり,どれも面白い。これは作家としてすごいと思う。

今作品は,文体にも注目。最近ではめずらしく「僕」が一人称で語る形式で,そのためか,文章にキレがある。何というか,極限まで研ぎ澄ましたような文章なのである。

・・・仙台,また行きたいなあ。

フーガはユーガ

フーガはユーガ

(ひ)