久々にいい本を読んだ。瀬尾まいこ『そして,バトンは渡された』。「親子」の物語である。
高校生の優子は,血の繋がらない「父親」である「森宮さん」と二人で暮らしている。実母は小さい頃に亡くなり,実父も遠くへ行ってしまっている。「森宮さん」はちょっとズレた人だけど,でも優子に対しては,人一倍,父親としての愛情を注ぐ。これまでにも優子は,血の繋がらない「母親」や「父親」と暮らしたことがあり・・・。
優しい物語である。最初の1ページは「森宮さん」の視点で,その後は優子の視点で話が進む。人との出会い,そして別れ。ときどき切なくなるけれど,それでも優子を取り巻く大人たちの愛情が,心にしみる。
読了後,人に優しくなれる。お勧めの一冊である。
- 作者: 瀬尾まいこ
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2018/02/22
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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