ついに文庫版が出た。なので,このタイミングで紹介したい。宮下奈都『羊と鋼の森』。
ピアノ調律師の話であり,青年の成長物語である。
一人前の調律師を目指して日々もがく主人公。そして,師と慕うあこがれのベテラン調律師。調律先のピアニストの姉妹。宮下奈都の文章はどこまでも静謐で,森の中を静かに進んでいくようである。
今年6月には映画化される。予告編が先日発表されたが,これがまた,すばらしいものであった。お気に入りの作品が映画化された場合,ちょっとがっかりすることも少なくないのだけれど,今回は違う。イメージどおり,いや,イメージを遙かに超えて美しい作品に仕上がっていた。
主人公を山崎賢人,ピアニストの姉妹を上白石萌音・萌歌が演じる。あこがれのベテラン調律師は三浦友和。僕らの世代にはちょっとうれしい。
今から期待したい。なお,公式ウェブサイトはこちら。
http://hitsuji-hagane-movie.com/
- 作者: 宮下奈都
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2018/02/09
- メディア: 文庫
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