今年一番面白かった本は,間違いなく辻村深月『かがみの孤城』であった。
他方,今年一番じわっときた本は,こちらである。森絵都『みかづき』。学習塾をめぐる,昭和30年代から平成までの,親子三代の物語である。
東京近郊を舞台に,「塾」とは,そして「教育」とは何かが問われる。登場人物たちの熱意。他方で,世間の偏見。次から次へと押し寄せてくる困難。登場人物たち(多くは女性である)は,いずれも,荒波にもまれながらも前進する。
読後感はすごく良かった。あ,いい本に出会えたな,と思った。
今年一年ももうすぐ終わる。来年もまた,いい本に出会えればよいなと思う。
- 作者: 森絵都
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2016/09/05
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (16件) を見る
(ひ)