2018-05-26から1日間の記事一覧

木下昌輝『宇喜多の楽土』(文藝春秋)

デビュー作『宇喜多の捨て嫁』は強烈だった。戦国の梟雄・宇喜多直家とその娘・於葉(およう)を中心に,裏切りあり,策謀ありの世界が描かれた。まるでページから狂気とか腐臭とかが沸き立ってくるようであった。 あれから4年。今度は直家の嫡男・宇喜多秀…

酒井啓子『9.11後の現代史』(講談社現代新書)

5月15日という日が、犬養首相の命日であり、葵祭で御所のあたりが一時通行止めになる日であり、 うっすらと沖縄本土復帰の日であるというあたりまでは記憶にあったが、イスラエルが独立を宣言してパレスチナ難民が生まれた「ナクバ(大惨事)の日」だとは気…